単位くらいは明確に
細かい数字にこだわる人が多いのですが、あたしは(結論を変えない細かい数字には)全く興味がありません。
その一方、単位やケタ、すなわち「レベル感」を意識するのは、すごく大事なことだと思ってます。
たとえば、「あるビジネスに将来性があるか否か」みたいな話をする際、いわゆる起業家なら、「少なくとも数十億円、もしくは数百億円のビジネスになりえるか?」くらいのイメージで考えるでしょう。
でも、私が「いーんじゃないの?」「いけるんじゃないの?」って言う時に想定してるのは、「そのビジネスなら、大人ひとり十分に食べていけるでしょ?」って話であって、
具体的には「年収 500万円から 800万円くらいは稼げるはず」といったレベル感です。
人の話を聞くときは、この「どのレベルの話をしてるのか」について、相手の前提を理解してないと、トンチンカンな会話になってしまいます。
よく「起業なんて、千人、万人にひとりも成功しない」と言う人がいますが、
それって「一千億円規模の企業に育て上げられる確率」の話をしてるのか、「個人で事業を始めて、月商数百万円、年商で数千万円ほど稼げるようになる確率」の話をしてるのかによって、全く異なります。
★★★
なにかビジネスを始める時にも
・Facebook, Apple, Google みたいな世界規模のビジネスに育てたいのか・楽天とか DeNA みたいに、日本だけで一千億円以上を目指すのか・数百億円くらいを考えているのか・数十億円のビジネスを目指すのか・数億円(月商で一千万円ちょい)の規模を想定しているのか・数千万円(月商 数百万円)= 個人事業+αのレベル、なのか
の違いくらいは意識しておくべきだし、一緒に起業する仲間の間でも、目指してる事業のケタくらいは摺り合わせておいた方がいい。
なぜなら目指している事業規模がワンランク異なると、達成するために求められるモノや、必要になるコト、やるべきコトが全然違うから。
たとえば数千億円以上ってのは、レバレッジの効かないビジネスでは、まず実現できない。
「レバレッジが効く」とは、
・ゲームソフトやアプリのように、1回作れば同じモノが無限に複製できる
・言語さえ翻訳すれば、世界中で同じビジネスモデルが通用する(ウェブ or スマホサービス)
・ライセンスビジネスのように、提携他社を利用した事業拡大が可能
みたいな事業です。
レバレッジを効かせずに数千億円の事業を実現するのは超大変なことで、通常は、代を超えた企業の成長が必要になります。(伝統的なメーカーみたいにね)
だから、もし一代でそういう規模を目指したいなら、最初から「このビジネスってレバレッジが効くか?」という視点で考える必要がある。
でも数百億円のビジネスなら、必ずしもレバレッジが効かなくてもいい。すると、ビジネスモデルの幅は相当に広く考えられる。
と言っても数百億円にするには、「大規模オペレーション」は不可欠です。
工場で作るとか(工場が自社工場である必要はないです)、コールセンターで処理するとか、フランチャイズで展開するとか。
そういう「大量生産ライン」なしで、売上げを数百億円に乗せるのは苦しい。
さらに下げて売上げが数十億円でいいなら、レバレッジが効かないビジネスで、大規模オペレーションにも乗り出さず、付加価値の高い製品をカスタムメイドで提供する、って形でも達成可能になる。
スゴク個性的な車を、ほとんど手作りで作って売るとか、
コンサルティングみたいに人間がアドバイスする事業も、レバレッジは効かないし大規模オペレーションも難しいけど、数十億円なら(単価も高いので)十分に達成可能。
つまりこのレベルの目標でいいなら、プロフェッショナルファーム的な組織の作り方でも実現可能だし、大都市のみでの展開とかでも達成可能。
慣れない分野に乗り出したり、「自分たちとは価値観の違う人達」を組織に抱える必要がないので、精神的にはかなり楽です。
とはいえ、それでも数十億円の規模を目指すには、多くの場合、組織の中に複数のリーダーが必要になります。だから、仲間以外からも優秀で信頼できる人材を確保できないと実現できない。
これが、「売上げは数億円でいい」となれば、リーダーは自分だけとか、起業メンバーの2名だけ、とかでも実現可能になる。
自分の好きなビジネスを、自分の好きなやり方で続けながら、達成可能な範囲の目標です。
さらに(すでに起業というレベルではなく)あたしがよく勧めてる「自由に生きるために自分で稼ごう!」的な話になると、売上げは数千万円ほどでいい。
これなら得意な分野でマーケット感覚を発揮し、初期投資を最小化してほとんどリスクなくスタートできるし、試行錯誤しながら市場と失敗から学ぶ力さえあれば、半分くらいの人は成功できます、みたいな世界になる。
「ちきりんビジネス」なんて、まさにコレです。
というわけで、起業する時や自分で市場に乗り出す時、細かい数字はどうでもいいけど、とりあえず「どのレベルの成功を目指してるのか」くらいは意識しておくといーんじゃないかと思います。
そんじゃーね。
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